Dance to Death:死に舞 on the Line

Music and Game AND FUCKIN' ARRRRRRRRT 今井晋 aka. 死に舞(@shinimai)のはてなブログ。

韓国ヒップホップ/ラップMVの楽しみ

これ。以前から聞いていた韓国のラッパーSik-Kの新作MV。

Twitterでつぶやいたけど、いまいち反応が薄かったからもう少し書こう

Sik-KはH1GHRっていう韓国(とシアトル)ヒップホップレーベル/クランのラッパー。もともとアイドルグループ「2PM」のリーダーのJay Parkがテレビのオーデション番組から築いたレーベルだから、韓国ヒップホップではメインストリートよりだけど、かなりグローバルに活動してて、楽曲のセンスもいい。

特にプロデューサーユニットのGroovyRoomはアイドル的な天才コンポーザーとしても人気で、たしかに下の「iffy」なんかのトラックはポップかつキュートで、トラップの影響もありながらオーセンティックR&B調の素晴らしいセンスを感じる。

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https://www.youtube.com/watch?v=Q8AK_wfGhkg

まあ自分も韓国のヒップホップは最近聞き出しただけで、あまり詳しくはない。この英語のWikiなんかで情報を調べるのは結構楽しいが、今回はMVの話だ。

韓国のメインストリートのポップミュージックのMVは基本的にすごく金がかかっているんだけど、だいたいカラフルでゴテゴテした雰囲気で、なんどもアーティストがお色直しして、無駄にゴテゴテした部屋を映す。このあたりの経緯はおそらくMVにおけるプロダクトプレイスメントの影響などありそうだけど、理由はわからない。(逆に日本のSMEなんかは、やたらとSonyのヘッドホンをMVで推している。)

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で、今回のSik-Kの「RSVP」なんだけど、サムネからしGTAのパロディ(っていうかまんま書いているのにタイトル載せているだけw)なんだけど、下の文字なんかは8bitなアーケードゲームだったりする。

実際にMVの内容を見てみると、GTAに限らず、くにおくん風レトロアーケードゲームマリオカート風謎実写レース、Windows2000っぽいデスクトップにインスタやメッセンジャアプリがのっていたり、デジタル世代のアイコンがごった煮となって出てくる。この雰囲気は今の韓国の若者が得てきたカルチャーを感じさせるものであるが、さらに注目すべきは1分50秒あたりで、女の子の部屋にダイブして突っ込む場面がゲーミングPCのよくある内部構造のCGビデオみたいなところ。

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こういう感じのやつ。まあここまでゴテゴテしてないけど、やっぱ韓国はPCゲームなんだなって思う。

まーそうじゃないとしても、インスタやメッセンジャアプリやスマホはともかく、Windowsのデスクトップ画面やIllustratorのアプリみたいなもんは絶対に日本のMVには出てこないな。このあたりは日本と韓国の若者のデジタルリテラシーとかの差を痛感するわ。

そういう文化的な差を無視しても、面白いMVだなと思った。