Dance to Death:死に舞 on the Line

Music and Game AND FUCKIN' ARRRRRRRRT 今井晋 aka. 死に舞(@shinimai)のはてなブログ。

■Crisis Works / Young Legionnaire

個人的にUSロック>UKロックな趣味の俺。まあ洋楽に触れたきっかけとか時代の影響が強いんだけど、どこかUKロックはシャレオツだけどハイプで、クラブ的だけどライブがクソでみたいなイメージが強い。逆に言えば、USロックは録音が汚くて(笑)、ファッションがださい(というかいい加減)なのだが。

そんな先入観に満ちた俺がUKの新人(?)バンドの新譜(といっても今年のはじめにでたものだけど、80-90のUSロックばっか買う俺にとってはかなりの新譜)を買ったといえば、みなさん驚いてくれるだろう!さあ驚いて(笑)。

きっと大学のサークルの時の悪友どもなら笑うだろうな。でも、このYoung Legionnaireはすごくいいバンドだから!

Crisis Works
Young Legionnaire
B004Q731PY

まあネタばらしというかこのバンド、新人というより実はブロック・パーティーのベーシストGordon Moakesのサイドプロジェクト。ブロック・パーティーといえばニューウェーブ・リバイバルで日本でも昨今の洋楽では人気があるバンドだったけど、俺はまあそんなにピンとこなかった。まあどちらかと言えばクラブでかかるようなオシャレなロックよりもバーで酔いどれが死に様みたないロックが好きだらかしょうがないけど。ところがどっこいこのYoung LegionnaireはニューウェーブっていうよりMergeやDischordあたりからリリースされてそうなポスト・ハードコアなんですよ、奥様!

おらまあびっくらこいた。UKのバンドがこんなにUSっぽいなんて。もちろんこのUSとかUKとかいう俺の発想がまずもって古いんだけど、ただの懐古趣味的な意味じゃなくて、USのEMOやポスト・ハードコアを消化したUKロックっていう姿には素直に熱くなる。まあ一見は百聴にしかずっていうから聞いてみてください。

ほらーーーEMO的ていうか、ファットでグランジィなサウンドは昔のUKバンドにはなかった感じ!とはいえ、Mars Voltaのように変拍子とか変態的な方向に突き抜けることなく、どこかポップでありながら叙情的なのはUKらしいというか。今っぽいよね。この曲は最初のEPからのシングルカットだと思うけど、現在、購入可能なのは上のアルバムになっている。

ところで面白いのは、自分で言うのもなんだけど俺がこのバンドを知ったきっかけ!前に紹介した変態バカテク、ベース&ドラムバンドのCalcius reptonのことを色々ネットストーカーしててFacebookページを見っけたら、なんとCalcius reptonは以前から私が執心していた日本のゲーム音楽バカテク・フュージョン・カヴァー・バンドのProject Dolphin(ここでも紹介したhttp://d.hatena.ne.jp/shinimai/20111112/p1)の本バンド(つまりProject DolphinがCalcius reptonのサイドプロジェクト)だったわけ。で、このCalcius reptonはDesk氏という日本のゲーム好き変態ベーシストと「スーパー音楽ですね!」ドラマーのDenzel氏は二人ともいろいろなバンドのサポートに入っているみたいけど、そのなかで最近のDenzel氏の仕事がこれだったんだよ。

これもまたかっこいい録音だよね。Young Legionnaireとか名前も知らんかったけど、あとでブロック・パーティーのベーシストのサイドプロジェクトと知ってびっくらこいた(笑)。だってあんなナード・ミュージックとUKロックの台風の目がどこかでつながっているなんてアツイよね。

ニューキャッスルを中心としたCalcius repton周り(ってどこだって感じなくらいニッチだけどw)が気になってきたのでこれからは最近のUKバンドにも耳ヲ貸スベキと思った次第だよ。ともあれめちゃくちゃニッチな音楽をBandcampで見つけてそこからメジャーな音楽知るきっかけになるってのがまた面白いよね。イギリスの若い子たちはどんな音楽聞いて、こんな音楽作ってんだろうか。非常に興味深い。